激レア対談!6ヶ月以上予約が取れない「肉山」のオーナー、光山英明さんに聞く豪快起業ストーリー

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2017年10月戦略実践セミナーのスペシャルゲストは、半年先まで予約で埋まる話題店「肉山」のオーナー、光山英明さん!

肉好きの間でその名を轟かせる「肉山」とは。

吉祥寺駅から徒歩10分、住宅地の入り口という決して最高の条件とは言えない立地。加えてメニューは5000円の「お任せコース」のみ。それでも客足が途絶えず予約が取れないことで有名な”赤身肉”専門店。

▶お店はこんなところ!

生粋の甲子園球児が単身で上京し、飲食未経験から客足が途絶えないほどの人気店を育て上げたヒミツとは!?

壮絶野球部時代からお店が軌道に乗るまでの豪快ストーリーを、笑いを交えながら惜しみなくお話いただきました!

太陽が沈むまで続ける!?漫画のような厳しすぎる野球部

光山さんのご兄弟は3人とも野球をされており、お兄さんはプロ野球選手。ご自身も高校時代には全国ベスト8という成績を残していました。当時は相当厳しい環境で野球部時代を過ごされたとのこと。

全国で5本の指に入るくらい厳しかった。先輩も怖い、練習しんどい、長い、監督めちゃくちゃ怖い。」

強豪校ということもあり、入部は多いものの、耐えられるのは少数でした。

「130人くらい入部して、一年生の夏終わるときには35人くらいになってました。めちゃくちゃしんどいんですよ。足上げ腹筋とか、鉄棒ぶら下がるだけとか。『鉄棒ぶら下がるだけー行くぞー』『はいー!」』何分やんのかなぁ思ったら『あの太陽沈むまで!』って。えー!って。」

有名店より無名店へ。自分に売る力をつけた酒屋時代

野球に打ち込んだ学生時代も終わって社会人になり、光山さんは先輩が働いていた酒屋で10年働くことになります。就職するお店を選ばれるときは、無名な酒屋をあえて選んだと言います。

「なんで酒屋さんで働いたかっていうと、「一番商売の勉強になるんちゃうかなと思って。有名な日本酒の専門店とかだと商品力で売れるんですけど、普通の町の酒屋さんに行ったんで。僕が持っていくプレミアムモルツも、他の酒屋さんが持ってくるモルツも同じなんで。」

商品力に頼るのではなく、自分の力で売る。そう決めた光山さんはあの手この手でお客さんを獲得していきます。

「全然暇な酒屋さんで。配達する酒が無いんですよ。売上がほぼゼロに近かったんで。でも格好悪いから、軽トラに空ビンいっぱい積んで。忙しいフリしてた。『だんだん、空ビン増えてきてるよ。うち悪いけどこの地域でシェア取ってきてるで』って。(本当は)全然取ってない!笑」

「暇だったから」という理由でスナックのママの荷物持ちをやったり、たった1本の水でも喜んで運んだり。とにかく売上を上げるために思いつく限り何でも挑戦されていました。

飲食店未経験。体当たりで始める塩ホルモン屋

酒屋で10年務めたのち、吉祥寺のはずれでお店を始めます。飲食店未経験だったため、開業に保健所の許可が必要ということも分からない状況からのスタートでした。

まずは物件が必要、と目ぼしい物件を見つけ不動産屋に相談。
「(不動産屋が)『いいよ貸してあげる。どんな店すんの。』『塩ホルモンの店をやります。』『ダクトはどうすんの?』『はっ・・・ダクトつけなあかんねや』ってほんまに分かってないので。本当そこからやったんです。」

未経験とはいえ、そんな初歩的なところから考えなくてはならないのかと道のりの遠さに光山さんは驚きます。
「いつも僕、大阪の時、家の屋上で焼き肉やってたので。なんかもう、空がダクトやったんです。笑 全然煙にまみれたことなかったんで。『あ・・・そこまで考えねやあかんねや』って。」

焼き肉をやっても煙が出ないと豪語する光山さんに不動産屋の社長は問います。
「その社長さんが『ちょっといっぺん焼いてみろ』と。『ほんまにお前が言う塩ホルモンは煙が出ないのか』と。『出ないです!』って言うて、肉屋さんでハラミとギアラをもらってきて。七輪買って、そこで炭起こして、ギアラ一切れとハラミ一切れバーッてやったら・・・不動産屋さんが真っ白になった。ほんとに。扉全部開けて。『ほら見てみぃ!』って。」

自称「煙がでない焼き肉」は認めてもらえず、ダクト設置から検討することに。
予約の取れない名店「肉山」のスタートは想像以上に体当たりなものだったのです。

未経験なんて関係ない。芯を突き通す経営哲学

体当たりで一つひとつ立ちはだかる壁を残り越え、ここまで上り詰めてきた光山さん。そこには創業当時から、光山さん流の経営哲学が脈々と流れていました。その一つが、「卸に対して値切らない」というもの。

「昔酒屋さんやったときに、ママとかに仲良くなればなるほど値切られるんですよ。『あきちゃん、あきちゃん』みたいなかんじになって。『もうちょぉ100円安して』みたいな。」

飲食店が卸に対して値切るのは業界として当たり前のこと。しかし光山さんは値切りを絶対にせず、共に成功の道を目指しました。

「僕が自分で店やったときはそんなん気にせずに、『こいつと取引する』って決めたんだったらもう向こうの言い値でいいよ、と思って。もう言い値も関係なく定価で良いですって。僕未だに15年経っても定価で仕入れてるんで。多分プレミアムモルツの生ビールを日本中で僕より高く仕入れている人世の中にいない。それでも普通にちゃんとやれば利益が出るんだよ、っていうのを率先して見せたいなと。」

業界の当たり前なんて気にしない。自分が在るべきだと思った道を突き進む。自身の考えを話される光山さんには経験からくる確信と芯の強さがありました。

コントかのように次々と出てくる面白い話。そこには光山さんから学べるエッセンスがたっぷり詰まっていました。
飲食店経営に興味がある人だけでなく、すべての人の為になる話が盛りだくさん。

最後には肉山招待をかけた参加者全員とのじゃんけんで光山さんが勝利!さすが、人生で挑んできた人の勝負強さは違う!

他にも「ここまで教えてくれるの!?」と思うほどの赤裸々話で終始大爆笑!とにかく面白すぎる2時間でした✨