経済の歴史から見る、LCAで伝えたいこととは?

You are currently viewing 経済の歴史から見る、LCAで伝えたいこととは?

1分1秒わくわくドキドキした大人の輪作り

LCAは、人生戦略セミナーのコンセプトでもある「1分1秒わくわくドキドキした大人の輪作り」というミッションに基づいて運営されています。

まだLCA自体が存在しなかった2011年ごろ、講演会で「1分1秒わくわくドキドキした大人を増やそう!」というメッセージを投げかけても、お客さんからの反応はやや薄く、「まぁ理想はそうだよね」という温度感でした。

しかし2018年になった瞬間に急に潮目が変わったのです。同じメッセージを投げているのに、明らかにお客さんの反応が「そうだよね!やっぱりそう生きるべきだよね!」という温度感に変わったのです。

なぜ急にこんなにお客さんの反応が変わったのか?それには時代の大きな流れを理解する必要があります。今私たちは、時代のルールが大きく変わる転換期にいます。

この時代のルールの転換期においては、私たちの発信したい「1分1わくわくドキドキした大人の輪作り」が必要不可欠なのです。その必要性を理解するためにも、経済というものの歴史を振り返りながら解説していきたいと思います。

仮想通貨がもたらす社会構造の変化

2018年は仮想通貨が何かと話題になる年になりそうです。その投機性はさておき、注目すべきはその「思想」です。

なぜ仮想通貨という発想が出てきたのか、まずそのあたりの歴史を、近代の社会システムの変遷を紐解きながら簡単に振り返ってみましょう。

産業革命(18世紀)

18世紀におきた産業革命は、それまでの社会の経済をあり方をガラリと変えました。私たちが現在慣れ親しんでいる資本主義経済はこの産業革命によって確立されたと言われています。

そもそも資本主義という仕組みは

  • 土地や機械などの生産手段を持つ人が
  • 生産手段をもたない人(労働者)を雇って
  • 賃金を払うことで働いてもらい
  • 商品をつくらせて市場に売ることで
  • さらにお金(資本)を儲けようとする

サイクルを回すシステムのことを指します。

もちろん産業革命以前にもこういった経済圏を作っていたところは存在しました。この経済圏が蒸気機関の発明・石炭の利用・製鉄業の発展によって、資本の効率化と労働集約化が加速し、一気に広まったのです。

その結果、「お金儲け」=「資本をいかに多く持てるか」が経済発展のモチベーションに大きく寄与し、爆発的な経済拡大を遂げてきたのです。

ここでのポイントは「土地や機械などの生産手段を私有している人」がヒエラルキーの頂点におり、その人たちを中心に世界が回っている中央集権的な仕組みになっているということです。

インターネット(情報)革命

そこから約100年後、インターネットが登場したことによって、さらに社会の仕組みが変わり始めました。

インターネットのもたらした革命の意義は一言で言い表すのであれば「情報のフラット化」です。インターネット登場前の世界では「情報」を持っている人たちが優位でした。

個人レベルで言えば弁護士などの士業、管理栄養士などの有資格者はその情報優位性の元、お金を稼ぐことができていました。

これがインターネットの登場により、誰がどこにいても専門的な情報を簡単に検索し知れるようになってしまいました。

困ったのは資本主義経済を回してきた資本家の人たち(企業や国家)です。資本家の人たちは情報をコントロールすることで、労働階級の人たちをコントロールすることができていました。

しかしそれがインターネットの登場により個々人が知識をつけ、情報発信をするようになったことで、個人の力が台頭し始めたのです

これにより「情報を持っていること」の優位性はあまり重要ではなくなり、また情報を隠すことも難しくなりました。

今でもツイッターでの一人のつぶやきによって、企業を倒産したり売り上げが上がったりしていますよね。つまり情報のパワーバランスが崩れ、国も企業も個人も等しく情報が持てるようになったのです。

ちなみに働き方を変えたいと思う人が増えたのも、そういった情報を駆使して自由な働き方を実現している人たちが目立ち始めたからに他なりません。

ブロックチェーンによる分散化革命

とはいえインターネットは全てのパワーを分散させたわけではなく、依然としてお金を持っている企業、お金の発行権を持つ中央銀行を抱える国家のパワーが強いことは変わりませんでした。

ところが昨今話題になっているブロックチェーンの技術によって、お金をもつパワーさえも分散化されるようになるのです。これをIoTならぬ、IoM(Internet of Money=お金のインターネット化)と呼びます。

わかりやすい変化は国際送金から始まると言われています。今までは日本の銀行にあるお金を例えばアフリカまでに送金するのに、とても高い手数料(1万円ほど)と長い期間(一週間)を要しました。

人間がアフリカまで行くのに2日、情報は瞬時に届くのに、お金だけは即時性にかけていたのです。国内送金だけを考えても、Aさんの口座からBさんの講座に送金するのに、中央管理者の銀行にお金を一度戻していますよね。

これがブロックチェーンの技術によって、口座から口座へのお金の移動が、国内外を問わずに瞬時にほぼタダ同然の金額でできるようになります。

つまり銀行や証券会社などの「中央の管理者」の存在が要らなくなるということです。これに加えてICO(Initial Coin Offering)が一般化すると「お金を刷る」という中央銀行(政府)の力も弱まっていくことになるでしょう。

結果、個人間でもIoT機器間でも、1円以下単位のお金のやりとりがブロックチェーン上を駆け巡るようになります。その結果、中央の管理者を必要としない小さな経済圏があちらこちらで登場するようになるのです。

抑えておくべき未来のキーワード

ここまでの流れを一旦まとめます。

まずお金とインターネットの歴史を振り返ることで見えてきたのは、「分散化」と「個人化」と「マイクロ経済圏」というキーワードでした。情報もお金も中央の資本家が独占する時代は終わりを迎え、個々人が自由にやり取りする時代が近いうちに訪れます

これに掛け算のように組み合わさってくるのは、「多様化」「専門家」というキーワードです。

個々人の力が強まりながら、かつAIとロボットが単純作業をこなすようになると、「その人が何ができる人で強みは何か?」という個人の専門性が問われるようになります(もうなっていますが)

またその「強み」の意味するところも変わってきます。

これまでは「営業が得意」とか「マーケティングに詳しい」などの抽象度の高い強みが注目されていましたが、「どこの川の鮎が一番美味しいのかを知っていること」とか「寿司職人の空気を包み込むような寿司の握り方」などと言った、本当にマニアックな分野の強みがフィーチャーされるようになります。

なぜならそれはビッグデータでは測れない機械に代替されない分野だからです。つまり強みが「多様化」してくるのです。

どこの鮎が一番美味しいかを知っている人は、その情報を寿司職人に提供し、その職人が握った寿司をその場で食べることができる。

この瞬時の価値のやり取りを可能にするのがブロックチェーン(の上に実装されるライトニングネットワークなどの技術)によってもたらされるマイクロ経済圏だ、ということです。

「会社」がなくなる未来、私たちにとって必要なこととは?

この「中央の管理者が不在になる」という考え方は、私たちの働き方にも大きな影響を与えることになります。簡単にいうと「会社」という組織の消滅です。

その代わり、DAO(Decentralized Autonomous Organization=非中央集権自立組織)というある一つのプロトコル(ルールのようなもの)に基づいた組織が出来上がるようになると言われています。

現在、世の中のほとんどの組織は、中央に管理者を置く形態を取っています。国なら大統領、会社ならCEOといった具合にトップに意思決定者をおき、ヒエラルキー型の組織を作ることで、人間が人間を管理する仕組みです。

一方DAOは中央に契約(ルール)を置きます。中央に置かれたルールに基づき組織が運営されており、そこに管理者は存在しません。トップダウンではなく、あくまで自律的に自発的に組織が運営されて行きます。

そんなことが可能なのか、と思われるかもしれませんが、サトシナカモトさんが発明したビットコインの仕組みはまさにこのDAOの思想によって、もう10年近くも運営されているのです。

なおこれは余談ではありますが、グローバル経済で考えるとこの世の中は「神の見えざる手」というルールによって動いていますし、自然界も食物連鎖というルールによって運営されており、大きな視点で見るとこの地球という組織は、何かしらのルールによって運営されているDAOだとも言えます。(面白いですよね)

価値を上げる人、価値を下げる人

話を元に戻しましょう。

以上のことがわかってくると、真っ先に価値を下げるのが「生活のために、何かしらの理由のために」したくもない仕事についている人たちであることに気づきますでしょうか。

会社組織がなくなり、仕事のベースが会社単位ではなくプロジェクト単位になると、自分の好きな分野の専門性をあげること、挑戦と失敗を繰り返すことで事業推進力やマネジメント力をあげることが必要不可欠になります。

そして最終的には「個人としてどう生きるのか?」を問われるようになります。2017年の最大のベストセラーは「君たちはどう生きるか?」というタイトルでした。2018年になった今でも売れ続けています。

これは、講演会でも口を酸っぱくして説いている個人としての「あり方」が問われるようになってきた、ということの証明だと言っても良いでしょう。

ここまで読むとLCAがやろうとしている「SIP(才能・活かす・プロジェクト)」の意味がよくわかるのではないかと思います。

1分1秒わくわくした人生を「送らなければならなくなる」未来

AI・ロボットの登場により、私たちが今やっている「やりたくない仕事」のほとんどは全て機械に代替されていきます。

そこにベーシックインカムのシステムが導入されれば、生活のための仕事が無くなります。結果「自分のしたいこと」しか仕事にならなくなります。

この時代の流れに加えて、今まで解説してきたような社会構造の変化が起きると、私たちがそうなろうと思う思わない関わらず、自分のことを好きなことをしなければ生きていけなくなる時代がやってくるであろうと容易に予想されます。

つまり私たちは必然的に好きなことを好きなだけ楽しむ、という人生しか選択できなくなるのです。だからこそ、私たちは改めて社会に問い正したいのです。

1分1秒わくわくドキドキしてますか?と。